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矢作俊彦 ららら科學の子 [日記(2012)]

ららら科學の子 (文春文庫)
 1968年に紅衛兵に招かれ中国に密航し、30年ぶりに日本に帰ってきた男「彼」の物語です。中国に渡ったものの、文化大革命は晩期を迎えつつあり、上山下郷運動により「彼」もまた農村部へ追いやられます。「彼」が下放された農村は電気も無い僻地で、同じく下放で上海からやってきた父娘と出会います。娘を妻としてその地で暮らし、30年の空白を携えて1998年の日本に現れます。

 1972年、太平洋戦争終結から28年目にしてグァム島から帰還した元日本兵・横井庄一、29年目にフィリピンルバング島から帰国した同・小野田寛郎の如く、「彼」の1968年の感性と常識から照射した1998年の日本が描かれるわけです。

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タグ:読書

映画 トゥモロー・ワールド(2006英米) [日記(2012)]

トゥモロー・ワールド プレミアム・エディション [DVD]
 SFですが、ロボットも宇宙船も登場しません。2027年イギリス、18年前から人類が不妊となった世界の物語です。その不妊が原因かどうか分かりませんが世界は混乱し崩壊一歩手前、どうにか秩序を保っているイギリスに難民が流入しているという情況です。
 
 この状況下、軌跡的に妊ったひとりの妊婦を守り、出産に立ち会い、赤ん坊を未来に託す男(クライヴ・オーウェン)の物語です。その後イギリスはどうなったのか?世界は滅びたのか?赤ん坊は生き延びたのか?人類は生殖能力を取り戻したのか?...そういう未来については一切触れられていません。そういうことはどうでもいいので、映画にとっては、赤ん坊が生まれない世界に奇跡的に赤ん坊が生まれ、その赤ん坊を未来に託した男がいた、ということに力点が置かれています。

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E-PL1sで撮ってみる 水鳥 [日記(2012)]

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M.ZUIKO D 150mm です。
タグ:日記 E-PL1s

山際淳司 スローカーブを、もう一球 [日記(2012)]

 突然、私のblogの記事「スローカーブを、もう一球 (角川文庫 (5962))スローカーブを、もう一球」のアクセスが増えました。不思議に思って検索をかけてみると、山際淳司のノンフィクションで有名になった群馬・高崎が31年ぶりにセンバツに出場するようです。当時7番センターで出場した選手が監督を務めているとのこと。ノンフィクションの主人公スローカーブの川端投手は、現在は群馬県で小学校の先生をしているそうです。
 何はともあれお目出度い話です。当時の高崎は1回戦敗退だったのですが、今年は頑張って頂きたいものです。
 これを機会に、山際淳司のノンフィクションがまた読まれるようになるといいですね。「スローカーブを、もう一球」は絶版にはなっていないようです。山際淳司が生きていたら、どんなに喜んだことかと思います。

タグ:日記

映画 ヘヴン(2002独英米仏) [日記(2012)]

ヘヴン 特別版 [DVD]
 「美しき運命の傷痕」が面白かったので、引き続きクシシュトフ・キェシロフスキ脚本の「ヘヴン」を見ました。こちらは、ケイト・ブランシェットが出演していて、クシシュトフ・キェシロフスキにしては比較的分かり易い映画です。ある意味、近松の「心中天網島」?。ただ、この映画が何故がヘヴン(天国)なんだ、と言われると頭を抱えます。一言で言うと、女性の殺人犯と警察官の「恋の道行き」です。

 舞台はミラノ。英国人の教師フィリッパ(ケイト・ブランシェット)が大企業の経営者を爆弾で暗殺しようとしてし失敗します。ゴミ箱に仕掛けた爆弾が、掃除婦によって偶然運び出され、経営者の代わりに4人が巻き添えとなって命を落とします。「美しき運命の傷痕」的に言うと、「偶然から文学(ドラマ)は生まれまない」ですからこの偶然も運命なんでしょう。企業経営者が麻薬売買の元締めで、フィリッパの夫が中毒死、彼女の教え子まで汚染が広がっている、警察には何度も投書したが取り合ってくれないから実力行使及んだということのようです。要は女性の殺人犯が必要なので、麻薬と爆弾が使われたわけです。舞台はイタリアですから、テロまがいの犯罪は憲兵隊(カラビニエーリ)が扱います。いよいよフィリッパの取り調べの事務官としてフィリッポ(ジョヴァンニ・リビシ)が登場し、ドラマの幕が開きます。

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トム・ロブ・スミス エージェント6 (下) [日記(2012)]

エージェント6(シックス)〈下〉 (新潮文庫)
 引き続き下巻です。1980年、レオはアフガニスタンにいます。エレーナの殺された地NYへ行くためにソヴィエト、フィンランド国境から西側への脱出を図ったレオは密出国に失敗します。元捜査官の経歴を買われてアフガニスタンへ「飛ばされ」、アフガニスタン紛争の只中でKGBの軍事顧問として秘密警察の創設に係わっています。国家保安省捜査官を辞めて工場長に転職していたレオは、密出国の罪でアフガニスタンという避地でKGBの仕事を手伝わされているというわけです。
 「エージェント6」は殺されたエレーナの復讐物語ですから、モスクワにいるレオをNYに行かせないと小説が進行しません。アフガニスタン紛争にレオを持ってくるのは、なかなか上手い選択です。アフガニスタン紛争は、KGBが後押しする共産系の政権とCIAが武器援助するイスラム武装勢力(ムジャーヒディーン)の闘いですから、KGBのレオがイスラム武装勢力を通じてCIAと接触し、NYに行くというストーリーが無理なく展開できます。

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タグ:読書

映画 エレニの旅(2004仏伊ギリシャ) [日記(2012)]

エレニの旅 [DVD]
 1/24、テオ・アンゲロプロスが亡くなりました。事故だそうで、20世紀三部作の第3部「THE OTHER SEA」撮影最中のことだそうです。そういうわけで、未だ見ていなかった「エレニの旅」を見てみました。

 テオ・アンゲロプロスはNHKのBSシネマで放映されていたので、「シテール島への船出」「霧の中の風景」「永遠と一日」の3本を見ています。どの映画も(政治的)メッセージ性が強く、ギリシャの現代史を理解していないと難解です。日本映画であれば、60年安保を匂わすエピソードがあれば、日本人の共通理解として「ああそういうことか」と了解できるわけですが、これがギリシャ現代史の出来事となるとそうはいきません。
 たとえば「エレニの旅」は、ロシア革命でオデッサを追われたギリシャ人達が帰国するシーンで幕を開けます。

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映画 ボーン・コレクター(1999米) [日記(2012)]

ボーン・コレクター [DVD]
 ジェフリー・ディーヴァーのミステリ “リンカーン・ライム” シリーズ第1作「ボーン・コレクター」の映画化です。ジェフリー・ディーヴァーは、2000年(ボーンコレクター)から2011年(ロードサイド・クロス)までほぼ毎年日本のミステリ・ベスト10に顔を出す人気ぶりですが、映画化というとこれ1作で、スティーヴン・キングに比べると差があります。

 事故で全身麻痺となり、動かせるのは首から上と人差し指1本となったNY市警の刑事リンカーン・ライム(デンゼル・ワシントン)が、持ち込まれる難事件をベッドの上で解決する、アームチェア・ディテクテブ(安楽椅子探偵)ものです。

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映画 美しき運命の傷痕(2005仏伊ベルギー日) [日記(2012)]

美しき運命の傷痕 [DVD]
 原題は“L'Enfer(地獄)”。トリコロール・シリーズクシシュトフ・キェシロフスキの原案を死後に映画化したものです。Wikipediaによると

 ダンテの『神曲』をモチーフにした『天国編』『地獄編』『煉獄編』三部作の脚本に取り掛かっていた最中、心臓発作にて死去。三部作の脚本の完成部分『天国編』がトム・ティクヴァ監督により『ヘヴン』として映画化された。2005年、『地獄編』がダニス・タノヴィッチによって『美しき運命の傷痕』として映画化された。

とあります。「地獄」が「美しき運命の傷痕」に変ってます。作中フレデリックが大学で講義する「偶然と運命」から採ったのでしょう。「偶然から文学は生まれない」と言ってまから、この映画もなにがしかの「運命」を描いたものには間違いありません。すたしかに、「地獄」というタイトルでは売れませんよね。

 ソフィ、セーヌ、アンヌ三姉妹の物語です。長女ソフィは夫の浮気に悩み、次女セリーヌはどうも男性恐怖症で独身、三女の大学生アンヌは父子程も歳の離れた教授と不倫。三人のこの粘着質の日々が平行して進み、最後は彼女等の母親に収斂するという、ミステリアスな「これぞフランス映画!」です。

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アルコールストーブ(11) 五徳の自作 [日記(2012)]

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 アルコールストーブの自作はなかなか面白いのですが、沸騰まで7分だ8分だと言っても大抵室内の話です。いざ実戦ということで野外に持ち出せば、風もあり地面も傾斜していますから、アルコールストーブが実用となるためには、《ストーブ+五徳+風防》の総合力だと思います。で、五徳の実用品を模索してみました。いろんな先達のサイトを参考に、100均で買ってきたのが金網と「焼き串」
 金網は半分に切って切り口を始末するだけです。「焼き串」は、根本が平らになって3mmの穴が開いているところがミソ。この焼き串を見つけた人は、本当にエライ!

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