岡田尊司 脳内汚染 [日記(2007)]
実は、当blogで「脳内汚染」の書評を掲載したページのアクセスが結構多い。読んでもいない安易な紹介にコメントやトラックバックがあり、責任を感じてきたが、やっと古本を入手したので責任を果たすことができた。
同書の主張は大変分かりやすい。ビデオ・ゲームが青少年の精神的発達を「汚染」し、「引きこもり」「切れる」の原因となり「犯罪」まで引き起こしていると云うセンセーショナルな本である。論理の進め方も明快である。
DOOMに代表されるビデオ・ゲームによる仮想的な戦闘訓練は、本来人間に備わった人を殺すことへのタブーの壁を低くする。さらに、「やるか、やられるか」の疑似戦闘行為はアドレナリンとともにドーパミンを放出し、ドーパミンによって引き起こされる快感によりゲーム依存症に陥る。これはコカインなどの薬物依存と同様な禁断症状を引き起こす。ゲームは麻薬と同じである。
ビデオ・ゲームは、敵か味方かの二分法的な思考と単純化された悪という概念を植え付け、自分の思い通りにならない社会・相手を「敵」と見なし、攻撃することに呵責を覚えない人間を育てる。さらにゲームの3D化により「仮想現実失調」の問題が深刻化し、現実と仮想の混乱を生じさせている。
統計的にも、ゲームをする少年には、①否定的な自己像と現実的課題の回避 ②対人関係における消極性 ③二分法的な思考と過度な完璧主義・・・⑥抑圧傾向と攻撃性、サディズム などなどの傾向が見られる。
ゲームだけではなくインターネットが同一に論じられると、net依存症気味の私としては心穏やかではない。休日は、ひ日がなビール飲んでnetサーフィンをしているが、本書によると早晩『否定的な自己像と現実的課題の回避』や『抑圧傾向と攻撃性、サディズム』の現象が現れそうである。netで検索すると結構ひっかかる.amazonでも賛否両論.ゲームの好きな人は,一言いいたいだろう.専門的な知識が無いのでなんとも云えないが,昔云々されたTVや漫画に対するPTA的な批判をつい思い出してしまう.しかしマァ,バージニア工科大学で起きた銃乱射事件などがあると,妙に納得もしてしまうが(^^;).
280円の古本だからマァいいか →☆☆★★★
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岡田尊司さんの「脳内汚染」をチョイ読み中。 家内が近所の奥さんから借りてきた。









この本が出てから半年あまり経つわけですが、「仮想現実失調」でググっても、素人による「脳内汚染」の紹介か批評のページしかヒットしません。
きちんとした臨床例に基づいた信憑性のある説なら、とっくに学会で発表され、精神神経学会のHPにあるレポートに書かれているはず。つまり、そこがヒットしなければおかしいです。
ところが実際は、学会どころか、他の精神科医のブログですら言及されている様子がない。
ということは、「仮想現実失調」は、著者の岡田氏が勝手に言っているだけであり、他の精神科医を納得させられるような説ではない、と考えるのが自然です。
by 有一郎 (2008-06-24 07:33)
失礼。出版されてから2年半以上ですね。
それならなおのこと、岡田氏以外が主張していないのは変です。
by 有一郎 (2008-06-24 07:59)