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映画 Uボート 最後の決断(2003米) [日記(2011)]

Uボート 最後の決断 [DVD]
 ウィリアム・H・メイシー(この人も主役級ではありませんが)以外は無名な俳優を起用していますから低予算のB級映画なんでしょうが、潜水艦映画にハズレ無し、なかなかよくできた映画です。
 設定に工夫が凝らされています。
1つは伝染病です。潜水艦のクライシスというと『K-19』の放射能漏れが最右翼でしょうが、今回は伝染病です。閉鎖空間で空気が循環しますから、一発で罹患するでしょうね。
2つ目が呉越同舟。Uボートに米軍潜水艦のクルーが捕虜となります。
この二つを上手に組み合わせて『Uボート 最後の決断』は出来上がっています。

 米潜水艦『ソードフィッシュの艦内で伝染病が発生します。この潜水艦がUボートとの戦闘で沈められ、生き残った乗組員は捕虜となってUボートに収容されます。映画は、ソードフィッシュに魚雷命中 → U429の艦内で捕虜のシーンに一気に飛びます。予算が無かったのか、ストーリー展開上省いたのか分かりませんが、このシーンが欠落しています。
 戦争映画の定石ですが、世間知らずの艦長(隊長)に古参の曹長というコンビがここでも登場します。チーフ(Chief Petty Officer?)トラバース(ウィリアム・H・メイシー)がそれです。Uボートに捕虜となって抑留された後も、部下をまとめドイツ兵まで叱咤して難局を乗り切ります。

 何が難局かと言うと、捕まったU-429のクルーの2/3が伝染病(映画では骨髄炎)に感染し潜水艦の航行が不能となったことです。Uボートには普通40数名が乗り組みますから、30名が伝染病でやられた勘定です(もっとも予算の関係上か、この映画にはあまり乗組員が登場しません)。ここで現在位置が問題となります。U-429の位置はアメリカ大陸まで830kmの大西洋上。母国に帰る間にクルーは伝染病に倒れる可能性が高く、ドイツに帰るよりアメリカに投降した方が生還の確率は高いわけです。U-429の艦長は、トラバース以下の米兵の手を借りてアメリカ本土を目指し、本土到着後Uボートの自沈とドイツ兵の帰還を約束させます。但し、U-429がUボートと出会ったら、艦長は裏切ってトラバース達を売るのか、アメリカ戦艦と出会ったら、トラバース達はドイツ兵を売り渡すのか、原題の“IN ENEMY HANDS”の意味がここにあります。艦長の答えは『全員生還』。

 Uボートが本土に接近するわけですから、米駆逐艦の迎撃もあり、さらに投降を察知した見方のUボートの攻撃を受けるという挟み撃ち。アメリカ映画ですから、無事帰還するわけですが、米艦隊と無線連絡が付いて『エニグマ』を確保せよという命令を受けます。トラバースは、当初の約束通りエニグマとともにUボートを自沈させ艦長との約束を守ります →感動のうちにEND。

 ラストで、米戦艦の艦長が『エニグマを確保しろ』と無線のマイクに怒鳴ります。舞台は1943年5月に設定され、冒頭で、Uボートの撃沈が5隻/月→40隻/月に増えたというナレーションが入ります。先日観た『エニグマ』で、Uボート用が新たに採用したエニグマ(ローター4枚のシャーク)解読のエピソードが描かれていましたが、『Uボート 最後の決断』と時期が一致します。シャークの解読に成功したことで、Uボートの撃沈が40隻/月と増えたのでしょうか。ふたつの映画が結びつくことで、ひとりほくそ笑んでいます。

【ネタバレ映画館】で扱った潜水艦映画

Uボート ⇒ドイツ人を主人公とした本家Uボート映画。
クリムゾンタイド ⇒米原潜の艦長と副長、新旧世代の対立を描く人間ドラマ。
U-571 ⇒Uボートを乗っ取りUボートと戦うU-571、ややこしい。
K-19 ⇒ソ連原潜を襲う放射能漏れの恐怖。

監督:トニー・ジグリオ    
出演:ウィリアム・H・メイシー ティル・シュワイガー



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