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BSシネマ 最後の忠臣蔵(2010日) [日記(2013)]

最後の忠臣蔵 [DVD]
 原作が『十三人の刺客』(こっちがオリジナルで、こっちがリメイク)の脚本家・池宮彰一郎、役所広司と佐藤浩市の出演だから裏切られることはなかろう、というので見ました。
 
 
 
 
 
 
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 冒頭つまづきます。一瞬、録画を間違ったのかと思いました。
 
 なんとワーナーの映画です。ワーナーが時代劇? →どうもそうらしいです。となると、映画そのものより、ハリウッドのメジャーが作った時代劇という方に眼が行ってしまいます。
 結論からいうと、監督、脚本が日本人ですからあまり(ラストサムライほど)違和感はありません。

 討ち入りには参加したもの、大石内蔵助の命令で切腹せずに生き残った寺坂吉右衛門(佐藤浩市)を狂言回しに、討ち入り直前に逐電した瀬尾孫左衛門(役所広司)のその後を描いたものです。 
 
 寺坂吉右衛門は、討ち入りの詳細を後世に伝え、赤穂浪士の遺族と討ち入りに参加しなかった赤穂藩の浪人の援助を、大石から命じられます。吉右衛門 は、16年の歳月をかけてこの役目を果たし京都に戻ったところ、孫左衛門と出会います。吉右衛門は足軽、孫左衛門は大石の用人で、ともに正式な藩士ではないものの、討ち入りにかける情熱は人後に落ちない親友どうし。吉右衛門にしてみれば、その孫左衛門が何故討ち入りを前に逃げたのか、ずっと疑問だったわけです。

 この孫左衛門逃亡の謎は、すぐに解けます。孫左衛門は、骨董商として生計をたてながら、ひとりの若い娘・可音(かね、桜庭ななみ)を育てています。父娘の関係ではなく、可音を主人として仕える主従の関係です。
 これでもうストーリーの大半は分かってしまいます。可音は、大石が京都山科で遊んでいる頃、身の回りの世話をした可留(お軽)に産ませた遺児、大石は、孫右衛門に可留と生まれてくる子供を託したわけです。

 孫左衛門の謎解きが終わると、次は、京都の豪商の息子との結婚話。映画は、孫左衛門と可音の主従、擬似父子、擬似恋人という複雑な関係の話となります。孫左衛門としては、大石から遺児を託された以上、この玉の輿をなんとかまとめたい、可音は可音で、孫左衛門に主従、父子を超えた恋愛感情を持っているために、結婚を拒否。見せ場は、役所広司の「花嫁の父」です。つまるところ、この映画の主題は忠臣蔵ではなく「花嫁の父」だと思います。制作がハリウッドのメジャーですからそうはなりません(原作を読んでいないのでなんとも言えませんが)。
 可音を豪商の息子に嫁がせ、無事役目を果たした孫左衛門は、婚礼の夜、大石たち四十七士の後を追って切腹して果てます。

 おなじみの「忠臣蔵」のサイドストーリーで、日本人にはたいへん分かりやすいのですが、米国人がこれを見てどこまで理解できたのでしょう?。冒頭から、人形浄瑠璃『曽根崎心中』のおはつ徳兵衛の物語が重ねられます。あれは「心中」なんで、「花嫁の父」とは関係がありませんね。あまり頻繁に出てくるので、孫左衛門と可音が、事件かなにかで共に討ち死、心中にするのかと思いました。おそらく、ワーナーに対するサービスと、この映画が悲劇で終わるという予告なのでしょう。日本情緒は出ますが、要らないお世話と言う気がします。

 婚礼の夜、孫左衛門を慕う‘ゆう’(元夕霧太夫)は、男をつなぎ留めるものは一筋の女の黒髪だと言います。今日までは可音の黒髪が孫左衛門をつなぎ留め、これからは自分の黒髪でつなぎ留めようという告白です。なかなか洒落たシーンなのですが、この後がいただけません。隣の部屋に、枕のふたつ並んだ夜具がアップで映り、興ざめします。孫左衛門がどう答えたかというと、武士の心に女人は住まない。このシーンを、英語の字幕でどう表現したのか見てみたいものです。最期の孫左衛門の切腹も、ハラキリ以上には理解できなかったのでは。
 忠と孝(私)のはなしですから、テーマが重すぎます。同じ役所広司の『十三人の刺客』なら、アメリカでもヒットしたと思うのですが。

 で、お薦めかというと、役所広司の「花嫁の父」以外にあまり見どころはありません。

監督:杉田成道
原作:池宮彰一郎
出演:役所広司 佐藤浩市 桜庭ななみ

タグ:BSシネマ
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