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映画 湯を沸かすほどの熱い愛(2016日) [日記(2019)]

湯を沸かすほどの熱い愛 通常版 [DVD]  双葉(宮沢りえ)の夫は「パチンコに行ってくる」と家を出てそのまま蒸発、家業の銭湯は休業。パート先で倒れ病院に行くと、末期がんで余命三ヶ月。夫の蒸発、末期ガンのうえ一人娘の安澄(杉咲花)はイジメに合うという三重の苦難のなかで、双葉は人生で「し残した事」をするため立ち上がります。

 娘を励ましイジメと正面から対峙させ、探偵に頼んで夫を探します。イジメと向き合うというのはそれほど簡単なことではなさそうですが、宮沢りえの叱咤激励、杉咲花の体当たりの演技は心をうちます。夫・一浩(オダギリジョー)は外出の途中、子供とふたりの生活苦にあえぐ昔の恋人に出会い、ついふらふらと同居に至ったよう。オダギリジョーは、末期ガンの妻、イジメにあっている娘の力の入った演技に比べヘラヘラと軽佻浮薄。この軽佻浮薄がラストと結び付いて後味を爽快なものとしています。

 一浩が元彼女との娘・鮎子を連れて戻り、銭湯が再開され、一息ついた双葉は血の繋がらない娘と向かい合うことになります。ここまで来ると、主題は「家族」なんだということが分かります。双葉が、グータラな夫と思春期の娘、なさぬ子を抱えてどうやって余命三ヶ月を生きるのか?。銭湯が舞台ですから『時間ですよ』?、とんでもない。

 ネタバレです。
1)実は安澄も一浩と先妻の子であることが明かされます。双葉は十数年他人の娘を育て、今また鮎子を娘として育て、さらに双葉自身母親の顔も知らないという身上を抱えています。一浩にとっては、安澄と鮎子は血を分けた娘で四人は家族ですが、双葉にとってこれは家族なのか?...
2)安澄の実の母・君江が登場し、ふたりは手話で会話を始めます。何故手話ができるのかと問う君江に、何時かきっと役に立つ時が来ると双葉に勧められた、と安澄は答えます。
湯を沸かす1.jpg 湯を沸かす2.jpg
 余命三ヶ月ですから、双葉は最後には亡くなります。亡くなってからの一騒動が、この映画のタイトル「湯を沸かすほどの熱い愛」。これには参ります。なかなかツボを押さえた映画で、映画賞総なめなのも分かります。
 日本の家族映画といえば、小津安二郎の『東京物語』、山田洋次の『民子三部作』があります。いずれも時代の中で血縁の家族が描かれますが(『東京物語』はそうでもない?)、現代の家族は血縁を越えて人と人の繋がりを描きます。それだけ「絆」が必要な時代になったというこでしょうか。
 宮沢りえの主演女優賞、杉咲花の助演女優賞は別に異存はないのですが、オダギリジョーの軽佻浮薄がこの映画のラストを支えているという意味で、オダギリジョーに一票。

監督:中野量太
出演:宮沢りえ 杉咲花 伊東蒼 松坂桃李 オダギリジョー

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